以前は夢のお話しだったエンジンスワップ。
しかし、現在では随分と身近な存在になって来ました。
ショップビルドは勿論、プライベートにて自分でやっちゃう人もチラホラ。
その手法たるや様々で、エンジン・ミッションのみの物から
足廻り・ブレーキに至るまで改良を施している物まで多種多様です。
一貫して言えるのは、その車に乗りたいから。
ただそれだけ・・・
そう、僕のクジラも毎日乗りたいから、自分好みに改造して行っただけ。
勿論僕自身、オリジナルの乗り味を否定する訳では在りませんし
どのようなスタイルで乗るかなんて、人それぞれです。
と、まぁここまでは、大半の方が同じ考えかと思うのですが・・・
ここから先は、僕自身の偏った考え方になりますので、
僕の独り言とだと思い、聞き流して頂いて結構です。
先ず先に書いた通り、
一言でエンジンスワップと言えども、方法は人それぞれ。
エンジン・ミッションのみスワップしてある車から、
足廻り・ブレーキに至るまでトータル的に作っている物もあり、
ある意味予算に応じて製作も可能な訳なんです。
でもね、ここで問題が出て来るんですよ。
それは何か?
それは、予算が無い故に中途半端な状態でフィニッシュしてある事。
例えば、僕の得意分野でもある古いクラウンで例をあげると、
1JZ+ATで機関は問題が無くても足回りがそのままでは
ハッキリ言って、走る凶器なんです。
経年劣化によりひび割れたブッシュ・
交換時期を過ぎ酷使され抜けかけたボールジョイント・
ブレーキドラムからは本来滲んではいけない筈のブレーキOILなどなど。
例を挙げればきりが無いんですが・・・
走る・曲がる・止まるがきちんと出来て、
初めて楽しく安全に乗れる訳なんですよ。
そんな状態の車が、エンジンの馬力だけは
オリジナルの1.5倍位の状態で走ったらどうなるか。
結果はわかりますよね?
ステアリング廻りはガタガタで真っ直ぐ走る事さえ出来ず、
ブレーキもまともに効かないので当然止まれない。
こんな車に乗ってて楽しいですか?
これは、エンジンスワップ以前の問題ですね。
僕なら一言こう言うでしょう。
「そんな状態でエンジン載せ換えに100万使うなら、
先にブレーキと足回りに50万使えよ、事故りたくなければね」
偉そうに言ってますが、事実です。
確かに足廻りやブレーキを改造した所で、
見た目のインパクトには欠けますが、
断然乗りやすくなりそれだけでも十分に運転が楽しくなる筈。
僕なんか、130のブレーキでさえ頼りなく感じた位です。
同じやるなら、高いレベルを目指す。
それが僕のやり方。
エンジンをスワップする事により、
車体側に出る様々な問題。
例えば、発進時のぺラシャの振動。
例えば、フレームの剛性不足による超高速巡航時のヨレ。
例えば、前後の重量配分の変化による挙動の変化。
オリジナルでは全く問題が無かった部分も、
エンジンをスワップする事により問題が出て来る場合も多々あります。
その問題を高いレベルでクリアしてこそ、
楽しく・快適且つ安全にクルーズ出来るってもんです。
数々の問題と真剣に向き合い、きちんとした改良が
中途半端にしか出来ないのなら、辞めた方が良い。
それがエンジンスワップ。
そんなに甘くは無いですよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿